■名探偵モンク エピソードガイド
おばあちゃんの身代金 Mr. Monk and the Missing Granny |
脚本:ジョー・トプリン 監督:トニー・ビル あらすじ 孫とたくさんの猫と共につつましい暮らしをしている年老いたパオロ夫人の自宅に、2人組の賊が押し入り、座っていた椅子ごと彼女をぐるぐる巻きにして連れ去った。 賊が壁に残していった落書きから、警察は1970年代に活動していた政治グループの犯行を疑うが、彼女の孫で、弁護士になる勉強中のジュリー・パオロは、サンフランシスコ警察に確実に再就職できる方法を教えることを条件に、モンクに捜査を依頼する。 ジュリーは亡くなった両親の希望で弁護士を目指しているが、あまりその道に向いてはおらず、本当はベーカリーを開くのが夢だった。その話をシャローナにしている時、犯人からの電話がかかってくる。 犯人の要求は、ホームレスを集めて、彼らにターキーディナーを振舞えということだった。その意図が全くわからないままに、とにかく犯人の言うとおりにすると、パオロ夫人は解放され、無事保護された。 警部はモンクと共に政治グループのかつてのリーダーを取り調べるが、モンクは彼や、彼のかつての仲間達の犯行ではないと断言。 捜査は振り出しに戻り、パオロ夫人の証言をもとにモンクたちは犯人の足取りを追って、その延長線上で、ある夫婦に目をつける。 一方、ジュリーがモンクに約束した、サンフランシスコ警察に確実に戻れる方法とは、障害者枠で雇用試験を受けるというものだった。いささか不満を感じながらも、警察バッジを取り戻したい一心で、モンクは試験を受けることにする。 しかし、試験問題自体は、モンクにとってみれば児戯に等しいものであったにもかかわらず、マークシートを円からはみ出さずに塗ることに固執したあまりひとつも解答できず、結果は不合格。 ひどく落ち込んだモンクは、署内の警部のオフィスに入って鍵をかけ、ひとり閉じこもってしまうー―― このエピソードの《警部ファン的》みどころ 警部の特別の計らいで、元過激派のリーダー、ロン・アブロッシュの取調べにモンクが参加することになる。 それを聞いたディッシャーが 「じゃあ、警部がいい刑事、モンクが悪い刑事、僕が最悪の刑事ってことで」 と意気込むと、 「これは二人でやる仕事だから、お前はここで待ってろ」 と、あっさり警部に追い払われて、ディッシャーは、まるで捨てられた子犬のような表情に。 もしモンクがサンフランシスコ市警に帰ってきたら、警部の傍にディッシャーの居場所ははたしてあるのだろうか;; しかし、ここで待ってろ、と言った時の警部は明らかに、意地悪を言うのを楽しんでいる顔をしている。愛されているのを知りつつ、ディッシャーの心を手玉に取って遊んでいるわけだ(笑)警部もけっこう小悪魔ちゃんである。 取調べ中、過激派の元リーダー、ロン・アブロッシュ(演じているのはトニー・シャルーブの実の兄マイケル・シャルーブ)に、(ベトナム)戦争を覚えているかと聞かれ 「覚えているとも、俺はあの戦争で兄弟を亡くした」 といつになくシリアスな顔で答える警部。 この兄弟というのはおそらく、警部が警察官になるきっかけとなった、マークという名のお兄さんだと思われる。このマークさんに関しては、警部の人生に大きな影響を与えた人であることは間違いないので、もっと詳しい情報が欲しいところだ。シーズン4のLittle Monkみたいに、Little Captainのエピソードも作ってくれないだろうか。 警部のオフィスに閉じこもってしまったモンクをなんとかしようと、ドアの外から一生懸命に慰める警部。 「お前は、ただ単に警官に戻れればいいなんて思ってないはずだ。警官としてふさわしいと認められた上で、バッジを取り戻したい、そうだろう?そんなお前を俺は尊敬する。お前はきっと必ず素晴らしい警察官に戻れる。だから早くドアを開けろ」 さすが警部。モンクの心のツボを心得ている。 しかし、よりによって警部のオフィスに閉じこもっちゃうあたり、モンクは警部に甘えているんだなあ。ほのぼの。 警部とブラインド越しにしばし見つめあい、また無言でブラインドを下ろしてしまう、トニー・シャルーブの演技も最高。 このエピソードの関連リンク アメリカ公式サイトのこのエピソードのページ 日本公式サイトのこのエピソードのページ |