■名探偵モンク エピソードガイド
名探偵モンク 容疑者はチンパンジー
容疑者はチンパンジー Mr. Monk and the Panic Room
脚本:デヴィッド・ブレックマン、ジョー・トプリン
監督:ジェリー・レヴィン

あらすじ
 売れっ子の音楽プロデューサーで、人気歌手クロエの夫でもあるイアン・ブラックバーンが、自宅のスタジオでペットのチンパンジー、ダーウィンと共に、クロエの新作のアイデアを練っていた時、家中に警報が鳴り響き、何者かが家に侵入したことを告げた。

 ダーウィンを連れ急いで、強固堅牢なパニックルームに逃げ込むイアン。しかし数分後、警報を聞いた警官二人がイアンの家に駆けつけ、パニックルームの扉をノックしても、返事がない。警官達がバーナーで扉を焼き切り、中に入ってみると、イアンは撃たれて死んでおり、近くにいたダーウィンの手には、銃がしっかりと握り締められていた。

 ベンジーが友人をかばって別の子と喧嘩をし、学校から報せを受けたシャローナは馬鹿なことをしたといってカンカン。そこに警部から応援要請の電話が入り、モンクとシャローナはブラックバーンの家へと向かう。

 ブラックバーンの家で、最重要容疑者として連れてこられたダーウィンを見て、動物嫌いのモンクは青ざめるが、シャローナは怯えきったダーウィンの様子にすっかり同情し、モンクの制止も聞かずにダーウィンを抱き上げ、餌をやるためにキッチンへと向かう。
 その間、モンクが警部と二人で殺害現場であるパニックルームを調べていると、ふとしたはずみで、モンク一人だけが中に残されたまま、ドアが閉まってしまう。

 恐怖のあまり一気にパニック状態になったモンクは、ドアには警官が入るときに開けた大きな穴が開いており、また、中からならドアはボタンひとつで簡単に開くのにもかかわらず、閉じ込められた、息が出来ない、と大騒ぎして、警部を呆れさせる。

 一方シャローナは、ダーウィンがアニマル・シェルターに送られ、人を殺したことがはっきりすれば処分されると聞いてショックを受け、ダーウィンの無実を晴らしてくれるよう、モンクに迫る。

 そもそも、はたしてチンパンジーに銃が撃てるのか? その疑問を解決するために、警部が期せずして命を張ってくれたおかげで、ダーウィンには銃を発砲することはできると判明。しかし、狙いをつけることは出来ず、4発撃って4発命中なんて無理だと主張するシャローナ。彼女の迫力に押し切られる形で調べを続けるうちに、モンクは、妻のクロエが不倫をしているらしいことをかぎつける。

 しかし結局、チンパンジー絡みの捜査にはあまり乗り気になれないモンク。対照的に、ダーウィンをなんとか助けたい一心のシャローナは、深夜、ひとりでアニマル・シェルターの窓を割って侵入し、ダーウィンを盗み出す。だが、その様子は防犯カメラに収められていた。

 翌日、家にやってきた警部とディッシャーの説得も聞かず、頑としてダーウィンの居場所を明かそうとしないシャローナは、逮捕され留置場送りになってしまう―――


このエピソードの《警部ファン的》みどころ

ここで一週間は生活できる。お前にはできないが、人にはできる。

 モンクを殺害現場であるパニックルームに案内する警部。
「これはパニックルームと言うんだ。どの部屋にいてもパニックを起こすお前には、理解しがたいコンセプトかもしれんが」
 そしてパニックルームの中に入り
「一週間は、この中に閉じこもったままで生活できる。お前にはできないだろうが、人にはできる」
 警部にとって、モンクは人ではないらしい。しかしさすが警部。モンクのことをよく理解していらっしゃる。

穴あいてるから。空気なくならないから。ボタンを押せば開くから。

 パニックルームでパニックを起こすモンクに向かって、小さな穴から一生懸命、落ち着くように説得しつづける警部。
 その時、穴にちょこんと指の先をかけているのがキュート。

さあ撃て! 撃ってみろ! でないともっとシンバル叩いちゃうぞ!

 ダーウィンに銃が撃てるかどうか検証するために、ダーウィンと二人(一人と一匹?)きりで取調室にこもり、チンパンジー相手にいろんな小道具まで駆使して、くそマジメに取り調べをする警部。
 このシーンはベタといえばベタだけど、やっぱり最高に笑えて面白い。警部最高。そのトルコ帽とちっちゃいシンバルはどこから持ってきたんだ;; おさるさんのぬいぐるみもわざわざ買ったの? しかもこのおさるさんセットは、その後もずっと警部のオフィスの窓際や棚の上に飾られているところをみると、お気に入りになったようで。警部のそういうお茶目なところがまた、たまらない。

いや、あの、ママと手錠で遊んでただけなんだ

 ダーウィンの居所を吐かないシャローナに、しかたなく手錠をかけるディッシャー。しかしそこへベンジーがやってくると、警部はあわてて下手な嘘をついて、手錠を外してやろうとする。警部は法の遵守にはもちろん厳格だけれど、人間性まで失ってはいない。警察官としてあらまほしき美点だと思う。

はぁ〜・・・

 暗闇では、いちいち喋る人の顔に懐中電灯の明かりを向けないと、話をすることが出来ないモンク。暗闇に響きわたる、警部の深いため息が可愛い。警部はため息をついているときが一番、輝いている(笑)


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