■テッド・レヴィン出演作品紹介
クライシス・オブ・アメリカ 2004年製作 監督:ジョナサン・デミ 出演 ベン・マルコ:デンゼル・ワシントン エレノア・ショー:メリル・ストリープ ハワード中佐:テッド・レヴィン 他 |
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クライシス・オブ・アメリカの予告編 映画のクリップも観られる。 ハワード中佐 ベンに対する審問のシーン デンゼル・ワシントンと |
1962年にフランク・シナトラの主演で製作され、高い評価を受けた"Manturian
Candidate"を、『羊たちの沈黙』のジョナサン・デミ監督が、デンゼル・ワシントン、メリル・ストリープら実力派俳優を起用してリメイクした、サスペンス映画。 テッドの役は、デンゼル・ワシントン演じるベン・マルコ少佐を診察している、軍の精神科医ハワード中佐。ベンの正気を疑って冷ややかな態度をとる人々の中にあって、唯一、ベンに対し同情的で優しい人物。らしい。 なぜ『らしい』がつくのかと言うと、テッドの役は、とにかくびっくりするほど出番が少なくて、セリフだって「薬は飲んでるか?」「薬を飲みたまえ、命令だ」「もうそのへんでいいだろう」の3つだけなので、実際には性格や人柄なんて、全然わからないからだ;; 精神科医だってことすら、映画を見ていただけではわからない。 私はテッド目当てでこの作品を観たというのに、『羊たちの沈黙』であれだけいい仕事をした俳優に、この扱いはないんじゃないか、ジョナサン・デミ監督!? もっとも、最初はもっと出番もセリフもあったらしいのだが、編集の段階で削ってしまったのだそうだ。ちなみに、この役にテッド・レヴィンを起用した理由についてデミ監督は「彼にも今は子どもがいるし、バッファロー・ビル役だけでは、彼の子が学校でいじめられても可哀想だから、うんと善人の役をやらせてあげたかった」とインタビューで答えているが、繰り返しになるけれど、あれっぽちの出番では、善人なのか悪人なのかすらわからないっつーの;; 映画自体は、洗脳シーンの怖さや、サスペンスの盛り上げ方など、さすが、と思わせる場面もあるにはあるものの、ストーリーの肝心な部分がどうもSFチックで真実味が足りず、怖さや緊張感がいいところでヘンにはぐらかされてしまう。 メリル・ストリープの名演は強く印象に残るが、作品としては残念ながら『羊たちの沈黙』の出来には遠く及ばない。 クライシス・オブ・アメリカのDVDはオンラインDVDレンタル「livedoor ぽすれん」で借りられるし、amazonのクライシス・オブ・アメリカのページから購入もできる。 |