■名探偵モンクに関するトリビア

バッファロー・ビル  "Mr. Monk and the 12th Man"で、ストットルマイヤー警部が送られてきた連続殺人犯人のプロファイル資料の封を開けずに中身を当てるシーンがあるが、その特徴(30歳〜40歳の白人男性。軍隊経験があり、オフィスで働いてはいなくて、母親を憎んでいる)は、警部役のテッド・レヴィンが演じた役の中で最も有名な「羊たちの沈黙」に出てくる連続殺人鬼、バッファロー・ビルの犯人像にもぴったりあてはまる。
 ドラマの中で、モンクは以前SFPD(サンフランシスコ警察)の"Detective"(日本でいうなら巡査長)だった、とたびたび言及されるが、SFPDにおいては"Detective"のことは"Inspecter"と呼ぶのが正しい。ただし、これはSFPDだけの特別な習慣で、他州の警察では"Inspecter"というと"Captain"(警部)よりもひとつ上の階級である"Commander"(警視)を指すことが多いので、視聴者の混乱(SFPDの仕組みを知らない人が見ると、モンクはストットルマイヤー警部より階級が上だったのか? と勘違いしてしまう)を避けるために、あえて"Detective"と呼んでいるのだと思う。
 ストットルマイヤー警部はモンクの元上司だが、警部を演じているテッド・レヴィン自身は、モンク役のトニー・シャローブより4歳年下である。もっとも、ストットルマイヤー警部はSFPDの歴史の中で最も若くして"Detective"(巡査長)になったそうなので、上司とはいえモンクより年下であってもおかしくはない。 トニーとテッド
鯨のデイル  "Mr. Monk and 12th man"で、副市長のケニー・シェールを演じたジェリー・レヴィンは、"Mr. Monk and The Captain's Wife"をはじめ、「名探偵モンク」シリーズの数多くのエピソードで監督をつとめている。
 また、"Mr. Monk Meets Dale the Whale"で鯨のデイルを演じたアダム・アーキンも、"Mr. Monk and the Other Woman"で、監督をつとめている。
 『名探偵モンク』はそのシーンのほとんどを、サンフランシスコではなく、カナダのトロントやヴァンクーバー、またはロスアンジェルスで撮影している。モンクがストットルマイヤー警部に呼ばれてラスベガスに行く回では、同ネットワークで放映されたドラマ「Las Vegas」のセットを借りて、撮影を行った。
 「名探偵モンク」シリーズの第一作目である"Mr. Monk and the Candidate"(狙われた市長候補)では、ジェイソン・グレイ・スタンフォード演じる警部補の役名はディッシャーではなく、ディーコン警部補(Lt. Deacon)だった。 ランディ・ディッシャー
アントニオ・スカルパッチ  "Mr. Monk and the Airplane"で、シャローナが飛行機の中で俳優ティモシー・デイリーをみつけて、彼は『ウィング』というTVドラマに出演していると言うと、モンクがそれはいいドラマなのかと尋ね、シャローナは「"彼は"よかったわ」と答えるシーンがあるが、モンク役のトニー・シャローブは、実在のドラマ『ウィング』に、タクシー運転手のアントニオ・スカルパッチ役で出演している。
 3シーズンまでに、同キャラクターにおけるキャストの変更があったのは、ベンジー(Max Morrow→Kane Ritchotte→Max Morrow)、トゥルーディ(Stellina Rusich→Melora Hardin)、デイル・バイターベック(Adam Arkin→Tim Curry)ジャレッド・ストットルマイヤー(Cameron kash→Jesse James)、トレバー・ホー(シャローナの元夫)(Frank John Hughes→David Lee Russek) トゥルーディーズ
 "Mr. Monk and the T.V. Star"のラストシーンで、サラ・シルヴァーマンが演じるマーシがモンクに「もしあなたがドラマを作るなら、決してテーマソングは変えないで」と頼み、モンクが「わかった」と答える。この時のバックグラウンドには、シーズン2に入って変更されたテーマソング「It's A Jungle Out There」の代わりに、約束どおり(?)シーズン1で使われていたテーマソングが流れる。このシーンの背景には、『名探偵モンク』のテーマソングに関して、モンクファンの間でシーズン1のものに戻すように署名運動まで行われたという経緯がある。
アンディ・ブレックマン  『名探偵モンク』シリーズの脚本家でプロデューサーのアンディ・ブレックマンが、"Mr. Monk and the Airplane"では、ファーストクラスの客のひとり、"Mr. Monk Takes Manhattan"では、路上賭博の野次馬のひとりとして、カメオ出演している。
 トニー・シャローブの奥さんのブルック・アダムスは、『名探偵モンク』シリーズに2回、まったく違う役で出演している。ひとつは"Mr. Monk and the Airplane"での、飛行機の中でのモンクの振る舞いに怒り心頭のスチュワーデス、リー役。もうひとつは、Mr. Monk and the Kidでの、息子をさらわれたお金持ちの夫人、アビゲイル・カーライル役。
 また、トニー・シャローブの実の兄であるマイケル・シャローブも、"Mr. Monk and Missing granny"に、元過激派グループのリーダー、ロン・アブラシュ役で出演している。
トニーとブルック
マイケル・リチャーズ  『名探偵モンク』は当初『隣のサインフェルド』等に出演しているコメディアン/俳優のマイケル・リチャーズの主演で、ABCで放映される予定だった。

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