■名探偵モンク エピソードガイド
名探偵モンク マフィアでマッ青
マフィアでマッ青 Mr. Monk and the Godfather
脚本:リー・ゴールドバーグ、ウィリアム・ラブキン
監督:マイケル・ジンバーグ

あらすじ
 西海岸一帯を取り仕切るマフィアの大ボス、サルヴァトーレ・ルカレリの手下たちのたまり場であった理容室に謎の男が押し入り、銃を乱射して、手下たちを殺害するという事件が発生。

 ルカレリは、なかば拉致するようにしてモンクを呼び寄せ、犯人を特定するよう捜査を依頼するが、元警察官としての倫理にかけてマフィアのために働くことは出来ないモンクは、返事を保留してなんとかその場を逃げ出す。
 すると再びモンクは今度はFBIのオフィスに拉致されて、コームズという捜査官に、ルカレリの依頼を受け、ファミリーへの潜入捜査に協力するよう説得される。しかし、モンクの前にルカレリ・ファミリーに潜入していたFBI捜査官は既に殺されていて危険すぎる任務である上に、FBIのコームズをまったく信用していないストットルマイヤー警部は、モンクに思いとどまるよう忠告するが、もし任務が成功したら、サンフランシスコ警察への復職に口を利いてくれるというコームズの言葉に心を動かされて、モンクは捜査協力を承諾する。

 一方、シャローナはルカレリの部下である「デブのトニー」と、なんとなくいい感じになってうきうき気分。しかし、「デブのトニー」は背が高くすらっとしたハンサムな男なのに、なぜ「デブのトニー」なんてあだ名がついているのか、気になってしょうがない。

 モンクたちはまず、造幣局に勤めるフィル・ベダードという男の目撃証言から、事件の首謀者として最も濃厚な疑いをかけられている、チャイニーズ・マフィアのジミー・ルーを訪ねる。その最中に何者かがルーのアジトに向けて銃を乱射、モンクとシャローナに怪我はなかったものの、ルカレリ・ファミリーとチャイニーズ・マフィアの間の緊張感は、まさに一触即発の状態になってしまう。

 しかしモンクはチャイニーズ・マフィアの犯行ではないと断言。基本に戻って再び最初の事件現場を訪れる。理容室の床に散らばったガムボールを見て、モンクはついに事件の謎を解明する―――


このエピソードの《警部ファン的》みどころ

知らない人についていっちゃだめだと言ったでしょ!

 モンクがFBIに連れ去られたと知るや、大急ぎですっ飛んできてつれて帰ろうとする、まるでモンクの保護者みたいな警部。みたいな、ではなくて保護者そのものか。
 それにしても、警部のモンクに対する心配のしかたは、なんとなくお父さんよりはお母さんっぽい感じ。そう感じているのは私だけではないらしく、こちらのインタビュー記事(この記事のLuiによる翻訳はこちら)にも"to act as a mother hen"(お母さんメンドリのように)と書かれていたりする。

拾い食いなんかするんじゃありません!

 床に落ちたガムボールをひろい食いしたディッシャーを、やはりお母さんのような叱責のまなざしで睨みつける警部。ここにももう一人、警部の母性本能を刺激する男が。ちょっと目を離すとヒヨコたちがとんでもないことをするので、お母さんメンドリは大忙し(笑)

貴様には、モンクの弁当を詰めることすら出来ない

 モンクとの約束を反故にしたコームズに対し、モンクに代わって怒りを爆発させる警部。
「エイドリアン・モンクはミルクやバイキンやエレベーターや子犬を怖がる。だが貴様は、あいつの弁当を詰めることすら出来ない男だ!」
 怒りの気持ちはよく伝わるものの、でも、なんだかちょっと変わった侮辱のしかた。なぜそこに弁当が出てくるのか? こういう点でもやっぱり警部は、なんとなくお母さんを連想させる。

俺達になめた真似をするとどうなるか思いしれってんだ、な?

 立ち去っていくFBIを窓から見下ろしながら、彼らの2台の車の積荷は均等じゃないけど、教えてやらない、という奇妙な復讐(ここも実はよくわからない。どうしてそれが復讐になるのか? サンフランシスコは坂が多いので、積荷がいっぱいの車のほうが坂の途中で立ち往生するかもしれないから? 誰かわかる方がいたら教えて下さい)で、怒りと悔しさを抑えるモンクを、黙って見つめる警部の瞳はかぎりなく優しくて素敵。


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